interview インタビュー

FUNKY MONKEY BABYS 「希望の唄/風」インタビュー

ヒップホップ出身者としての確かなスキルとプライドを武器に、キャッチーなJポップのど真ん中で刺激的な活躍を続けるFUNKY MONKEY BABYSが放つ、話題のダブルAサイドシングル。映画『ラブファイト』の主題歌となった「希望の唄」は、ラテン・ハウスのムードを取り入れた疾走感あふれる曲で、「風」はなくした恋の想い出を切々と綴った、秋にぴったりのメランコリックなナンバー。甲乙つけがたい自信曲を引っさげて、全国各地の学園祭を飛び回っている真っ最中の3人に、楽曲のこと、ライヴのこと、制作秘話などをたっぷり語ってもらった。 Interview & Text by 宮本英夫

―― ニューシングルはダブルAサイドですが、まず「希望の唄」は映画『ラブファイト』の主題歌になっています。 ファンキー加藤/ ファンモンさんお願いします!と、映画制作の方々からありがたいオファーをいただきまして。それで試写会に行って、イメージをふくらませて曲を作りました。特に何の縛りもなく、本当に自由にやらせてもらったんですよ。 ―― 最初のイメージは、どういうものだったんですか。 ファンキー/ もともと「告白」をリリースした時点で、次はこういう曲調でこういうメッセージで、という構想は頭の中にあったんですね。それと、映画を見て受けた印象が非常に似てたんですよ。 モン吉/ 映画は、笑える部分もありますけどコメディではなく、考えさせられる部分が多いんですよ。自分自身と向き合う感じがあるので、恋愛の曲調じゃないなと思いましたね。これは疾走感があって、カッコいい曲が似合うなと。今までのシングルでは、カッコよさを前面に出した感じの曲がなくて、その前から「そういう曲をやりたいね」という話はしていたので「じゃあそれで行こうよ」と。

ファンキー/ 映画から受けた印象を一つ言うなら、「人と人とのつながり」かな。主人公の林遣都くんが、幼なじみの北乃きいちゃんがいたからこそボクシングを始めたとか、林遣都くんと大沢たかおさんとの師弟関係とか。人とのつながりが自分自身を成長させて、時には苦悩させて...というような。大沢たかおさんにお会いした時に、「難しい映画ですけど、よろしくお願いします」って言われたんですよ。でも、人とのつながり、ぬくもりというのは、ずっとやってみたいと思っていたテーマだったので。スムーズでした。 DJケミカル/ 見るだけでもパワーを使う映画なんですよ。僕が思ったのは、林遣都くんや北乃きいちゃんは高校生ですけど、少し大人の表情が顔を出す瞬間があって、曲もそれに合わせるように、ちょっと大人のムードになっていると思います。

―― もう1曲「風」はどんなふうに? モン吉/ これはもともとあった曲で、「もう君がいない」と同じ頃に作っていた曲です。ずっと自分の中で引っかかっていたメロディで、サビの言葉もメロディも丸々あったので、それにあらためてコードをつけ直しました。コンセプトは「秋」でしたね。で、また秋が来たので。 ファンキー/ 「もう君がいない」から一周して、また同じ季節が来たので。お待たせでした、と。 ―― どちらも甲乙つけがたい、いい曲です。 ファンキー/ 今回、尋常ではないくらい制作のペースが良かったので。振り返る間もなく、いい勢いで作れたと思います。自信満々だったんですけど、あまりにもいいペースだったので、「これでいいのか?」ってちょっと勘ぐったぐらいなんですよ(笑)。でも周りの人の反応も、ライヴの反応もよくて、映画にもマッチしていて、一安心です。 ―― 3曲目は、DJケミカルさんが初めてリミックスを手がけた「僕はサンタクロース」。 ケミカル/ これ、意外にBPMが速いんですよ。四つ打ちで、ラップで、ちゃんと言葉を聴かせるには限界があると思っていたんですけど、試しにBPMを上げていったら、速くても言葉が聴き取りやすくて。結局BPMは127で、意外に速いんですけど、ちゃんと言葉が聴こえるので、良かったと思います。

―― あらためて、FUNKY MONKEY BABYSの曲作りのやり方というものを教えてもらえますか。 モン吉/ まずドラムから作りますね。BPMを決めて、パターンを作って。ファンキー/そういうところが、ヒップホップ出身なんだなと思いますね。他のJポップのアーティストさんに比べると、ドラムやベースの重低音域を気にすると思います。あとは、すごく大事にしているのはループですね。僕はアコースティック・ギターを弾いて作ることも多いんですけど、必ずループさせるんですよ。 モン吉/ いい感じのループを探して、それから...。 ファンキー/ 何はともあれサビです。サビが完成しないと、その曲は一切先へ進めない。 モン吉/ そのあと歌詞を乗っけて、サビをがっちり固めてからラップのヴァースを作る。 ファンキー/ いいサビができると、ラップもそこに引っ張られるんですね。いまいちなサビだと、制作意欲が湧かない(笑)。 ケミカル/ オケもそうですね。オケが良ければサビもいいし、ラップもよくなる。全部が引っ張られるんです。

モン吉/ オケを作る時には、あまり難しくしないようにしてます。聴いていて難しいような、オシャレなコード進行は避けます。 ファンキー/ メジャー7thとかね(笑)。アレはちょっとまだ使い切れない。 モン吉/ ベストは、C→G→Fのコード。それだけでいいメロディが出たら、最強だと思うんですよ。 ファンキー/ でも本当に、名曲ほどC→G→Fですよ。ジョン・レノンの「イマジン」しかり。でもさんざんやりすぎて、もうオレらは出なくなってる(笑)。今はそこにAマイナーを足してるぐらい。でも実際本当にシンプルなんです。そこに、キャッチーで強いメロディを乗せるということを常に考えてます。さらに、当てはまるいい言葉があればなおベスト。 モン吉/ ただ最近、見切りが早くなりましたね。いいコードなんだけど全然メロディが出ない場合とか、昔は粘ってたんだけど、最近はすぐ次に行っちゃう。コードだけ良くてもしょうがないから。 ファンキー/ だんだん要領が良くなってきてるかもね。 ―― そういう時に、ケミカルさんは何をしてるんですか。 ケミカル/ 見守ってます! ファンキー/ でも、寝なくなったよね(笑)。最近はずっと一緒に起きて見守ってくれてます。

―― 今年はすでに学園祭のシーズンに突入して、ライヴの日々が続いていますね。みなさん、学園祭の思い出とかありますか? ファンキー/ 学園祭は雰囲気がいいですね。大学生のパワーはすごくて、下手をするとこっちが食われるので、それ以上のパワーで頑張ってます。将来に向かって、これから歩を進めてゆく若人たちへ歌う歌が僕たちにはすごく多いので、学園祭はすごくしっくり来ますね。 モン吉/ でも、横須賀の防衛大学に行った時には力負けしたね。歓声じゃなくて、怒号でしたから(笑)。 ファンキー/ 女子高も行ったなぁ。愛知県の有名なお嬢様学校だったんですけど、お嬢様特有のフェロモン?がもうすごかったです(笑)。一方、長野県の山あいの中学校に行った時には、全校生徒が100人ぐらいで、ほとんどの子がライヴというもの自体を見るのが初めてだったんですよ。

ケミカル/ 当たり前なんですけどみんな乗り方も分からないんですよね。 ファンキー/ でも、みんなが振りとかを練習してくれていて。 モン吉/ あれは感動したなあ。 ファンキー/ 最初、僕らが普段通り勢いよくワーッとステージに出て行ったら、みんな初めて見るライブにびっくりしたのかドン引いちゃったんですよ(笑)。途中で「これはヤバイな」と思って、勢いで押すよりも優しく語りかけるようなライヴに変えました。場所によって、お客さんの乗り方も受け止め方も全然違うから、勉強になるし、毎回違うシチュエーションだから楽しいです。 モン吉/ 学園祭は、その地区の県民性みたいなものがすごく出るよね。 ―― その後、年末までの活動予定は? ファンキー/ 学園祭やイベントに出つつ、制作をやります。そして紅白と。毎年言ってますけど。予定も空けてるんですけどねぇ(笑)。 ケミカル/ 一回は出たいですからね。よろしくお願いします! ▼FUNKY MONKEY BABYSオフィシャルサイト http://www.funkymonkeybabys.com/index.html

希望の唄/風

希望の唄/風

2008/11/05
¥ 550